LINE Harness セットアップガイド

LINE公式アカウントの自動化・CRM機能を、月額0円で導入する完全マニュアル


目次

  1. はじめに
  2. LINE Developers Console の設定
  3. Cloudflare の設定
  4. デプロイ(システムの設置)
  5. LINE Webhook 接続
  6. 動作確認
  7. 管理画面の使い方
  8. 料金比較
  9. トラブルシューティング
  10. 次のステップ

1. はじめに

LINE Harness とは

LINE Harness は、LINE公式アカウントに CRM(顧客管理)機能自動応答・ステップ配信機能 を追加するシステムです。Lステップやエルメなどの有料サービスと同等の機能を、Cloudflare の無料枠で運用できます。

所要時間

約30〜45分(初めての方の目安)

必要なもの

項目 説明
PC Mac または Windows
LINE公式アカウント 既存のものを使うか、新規作成します
メールアドレス Cloudflare アカウント登録に使います
LINEアプリ 動作確認のテストに使います

料金

月額 0円 で始められます(詳細は 第8章 をご覧ください)。

このマニュアルで使うプレースホルダー一覧

マニュアル中に登場する以下の値は、ご自身のものに置き換えてください。

プレースホルダー 意味 取得する章
YOUR_CHANNEL_ID LINE チャネルID 第2章
YOUR_CHANNEL_SECRET LINE チャネルシークレット 第2章
YOUR_ACCESS_TOKEN LINE チャネルアクセストークン(長期) 第2章
YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN Cloudflare の API トークン 第3章
YOUR_ACCOUNT_ID Cloudflare のアカウントID 第3章
YOUR_SUBDOMAIN workers.dev のサブドメイン 第3章
YOUR_API_KEY 管理画面にログインするための任意のキー 第4章で自分で決めます

💡 ヒント: メモ帳やテキストエディタを開いて、取得した値をその都度メモしておくとスムーズに進められます。


2. LINE Developers Console の設定

⏱ 所要時間: 約10分

この章では、LINE Harness が LINE と通信するために必要な チャネルの作成認証情報の取得 を行います。

2.1 LINE Developers アカウント登録

  1. ブラウザで以下の URL を開きます:

    https://developers.line.biz/console/
    
  2. 「LINEアカウントでログイン」 をクリックします

  3. ご自身の個人 LINE アカウント のメールアドレスとパスワードでログインします

⚠️ 注意: 個人の LINE アカウントでログインしてください

LINE Developers Console へのログインには 個人の LINE アカウント を使います。LINE公式アカウントの管理画面とは別のサービスです。「公式アカウントの認証情報でログインするのでは?」と思われる方が多いですが、個人の LINE でログインするのが正しい手順です。

  1. 初回ログイン時は、開発者名とメールアドレスの入力画面が表示されます

  2. 同意事項を確認し、アカウントを作成します

📸 LINE Developers Console のログイン画面

2.2 プロバイダーの作成

「プロバイダー」とは、LINE 上でサービスを提供する組織や個人のことです。チャネル(アプリ)をまとめるグループのようなものです。

  1. LINE Developers Console のトップ画面で 「新規プロバイダー作成」 をクリックします

  2. プロバイダー名を入力します

  3. 「作成」 をクリックします

📸 プロバイダー作成画面

2.3 Messaging API チャネルの作成

チャネルの作成方法は、LINE公式アカウントの状況に応じて 2つの方法 があります。


方法A: 新しく LINE 公式アカウントも一緒に作る場合

まだ LINE 公式アカウントを持っていない方、または新しく作りたい方はこちらです。

  1. 作成したプロバイダーの画面で 「Messaging API」 をクリックします

  2. 以下の情報を入力します:

  3. 利用規約に同意し、「作成」 をクリックします

これで LINE 公式アカウントと Messaging API チャネルが同時に作成されます。

📸 Messaging API チャネル作成画面

方法B: 既存の LINE 公式アカウントに紐づける場合

すでに運用中の LINE 公式アカウントがある方はこちらです。

  1. LINE Official Account Manager を開きます:

    https://manager.line.biz/
    
  2. 該当のアカウントを選択します

  3. 右上の 「設定」 をクリックします

  4. 左メニューから 「Messaging API」 を選択します

  5. 「Messaging APIを利用する」 をクリックします

  6. 先ほど作成した プロバイダーを選択 します

  7. 画面の指示に従って設定を完了します

⚠️ 注意: 必ず LINE Official Account Manager 側から操作してください

既存の LINE 公式アカウントを紐づける場合は、LINE Official Account Manager (manager.line.biz) 側から操作する必要があります。LINE Developers Console 側からは紐づけできません。操作後、LINE Developers Console を開くとチャネルが表示されるようになります。

⚠️ 注意: 他のサービスと Webhook を共有できません

Lステップ、エルメなどの他サービスが既に Webhook を使用している場合、LINE Harness に切り替えるとそれらのサービスは 動作しなくなります。LINE の Webhook URL は1つしか設定できないため、複数サービスの同時利用はできません。切り替え前に、既存サービスの停止で影響がないか確認してください。

📸 LINE Official Account Manager の Messaging API 設定画面

2.4 チャネル情報の取得

以下の 3つの情報 を取得してメモしておきます。後のデプロイ手順で使用します。

① チャネルID

  1. LINE Developers Console でチャネルを開きます
  2. 「チャネル基本設定」 タブを選択します
  3. 「チャネルID」の欄に表示されている数字をコピーします

→ メモ欄: YOUR_CHANNEL_ID として控えておきます

📸 チャネル基本設定画面 - チャネルID の場所

② チャネルシークレット

  1. 同じ 「チャネル基本設定」 タブ内にあります
  2. 「チャネルシークレット」の欄に表示されている文字列をコピーします

→ メモ欄: YOUR_CHANNEL_SECRET として控えておきます

📸 チャネル基本設定画面 - チャネルシークレット の場所

③ チャネルアクセストークン(長期)

  1. 「Messaging API設定」 タブに切り替えます(←ここが重要!)
  2. ページの 一番下 までスクロールします
  3. 「チャネルアクセストークン(長期)」セクションの 「発行」 ボタンをクリックします
  4. 表示された長い文字列をコピーします

→ メモ欄: YOUR_ACCESS_TOKEN として控えておきます

⚠️ 注意: 「Messaging API設定」タブに切り替えてください

チャネルアクセストークンの発行ボタンは 「チャネル基本設定」タブにはありません。「Messaging API設定」タブに切り替えて、ページの一番下までスクロールしてください。見つからない場合はタブの確認をお願いします。

📸 Messaging API設定タブ - チャネルアクセストークン発行ボタンの場所

ここまでの取得情報チェックリスト:


3. Cloudflare の設定

⏱ 所要時間: 約10分

Cloudflare(クラウドフレア)は、LINE Harness のプログラムを動かすためのサーバーです。無料プランで十分な性能があります。

3.1 Cloudflare アカウント作成

  1. 以下の URL を開きます:

    https://dash.cloudflare.com/sign-up
    
  2. メールアドレスとパスワードを入力してアカウントを作成します

  3. メール認証を行います(届いたメールのリンクをクリック)

📸 Cloudflare サインアップ画面

3.2 Workers & Pages サブドメイン設定

サブドメインとは、LINE Harness にアクセスするための URL の一部になる名前です(例: mycompany.workers.dev)。

  1. Cloudflare ダッシュボードの左メニューから 「Workers & Pages」 をクリックします

  2. 「概要」 ページが表示されます

  3. 初回アクセス時に workers.dev のサブドメイン設定 が求められます

  4. 好きな名前を入力します(英数字・ハイフンのみ)

  5. 「セットアップ」 をクリックします

→ メモ欄: YOUR_SUBDOMAIN として控えておきます

⚠️ 注意: サブドメインの設定は必ず先に行ってください

サブドメインを設定していない状態でデプロイしようとすると、エラーが発生します。この手順を飛ばさないようにしてください。

📸 Workers & Pages のサブドメイン設定画面

3.3 アカウントID の確認

  1. Cloudflare ダッシュボード → 「Workers & Pages」「概要」 を開きます

  2. ページ右側に 「アカウントID」 が表示されています

  3. この値をコピーします

→ メモ欄: YOUR_ACCOUNT_ID として控えておきます

📸 Workers & Pages 概要ページ - アカウントID の表示位置

3.4 API トークンの作成

API トークンとは、コマンドラインから Cloudflare を操作するための「鍵」のようなものです。

  1. 以下の URL を開きます:

    https://dash.cloudflare.com/profile/api-tokens
    
  2. 「トークンを作成する」 をクリックします

  3. テンプレートから 「Edit Cloudflare Workers」「テンプレートを使用する」 をクリックします

  4. D1 の権限を追加します(← ここが重要!):

  5. 「概要へ進む」 をクリックします

  6. 「トークンを作成する」 をクリックします

  7. 表示されたトークンを 必ずコピー してメモします(この画面を閉じると二度と表示されません)

→ メモ欄: YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN として控えておきます

⚠️ 注意: D1 の編集権限を必ず追加してください

デフォルトの「Edit Cloudflare Workers」テンプレートには D1(データベース)の権限が含まれていません。D1 の権限を追加し忘れると、後のデータベース作成手順でエラーが発生します。手順4を飛ばさないでください。

📸 APIトークン作成画面 - D1 権限追加の操作

ここまでの取得情報チェックリスト:


4. デプロイ(システムの設置)

⏱ 所要時間: 約15分

この章では、ターミナル(コマンドプロンプト)を使ってコマンドを実行します。各コマンドはコピー&ペーストで実行できます。

ターミナルの開き方

事前準備: Node.js のインストール

コマンド実行には Node.js が必要です。まだインストールしていない場合:

  1. 以下の URL から LTS 版 をダウンロードしてインストールします:

    https://nodejs.org/ja
    
  2. インストール後、ターミナルで以下のコマンドを実行して確認します:

    node -v
    

    バージョン番号(例: v20.x.x)が表示されれば OK です。

4.1 ソースコードの取得と準備

以下のコマンドを 1行ずつ コピー&ペーストして実行します。

git clone https://github.com/Shudesu/line-harness-oss.git line-harness
cd line-harness
npm install -g pnpm
pnpm install

💡 pnpm install の実行には数分かかることがあります。「Done」と表示されるまでお待ちください。

4.2 パッケージのビルド

内部ライブラリをビルドします。以下のコマンドを 1行ずつ 実行してください。

cat > tsconfig.base.json << 'EOF'
{
  "compilerOptions": {
    "target": "ES2022",
    "module": "ESNext",
    "moduleResolution": "bundler",
    "esModuleInterop": true,
    "strict": true,
    "skipLibCheck": true,
    "declaration": true,
    "declarationMap": true,
    "sourceMap": true,
    "outDir": "dist",
    "rootDir": "src"
  }
}
EOF
cd packages/line-sdk && npx tsup && cd ../..
cd packages/shared && npx tsup && cd ../..
cd packages/sdk && npx tsup && cd ../..

各コマンドでビルドの出力が表示されます。エラーが出なければ成功です。

4.3 wrangler.toml の編集

設定ファイルを編集して、ご自身の Cloudflare 情報を反映させます。

  1. テキストエディタ(メモ帳やVSCodeなど)で以下のファイルを開きます:

    apps/worker/wrangler.toml
    
  2. ファイル内の account_id の値を ご自身のアカウントID に変更します:

    account_id = "YOUR_ACCOUNT_ID"
    

⚠️ 注意: account_id は必ずご自身のものに変更してください

ファイルに初期値として入っている account_id は開発者のものです。ご自身の Cloudflare アカウントIDに必ず書き換えてください。第3章で控えた YOUR_ACCOUNT_ID の値を入力します。

📸 wrangler.toml ファイルの account_id 編集箇所

4.4 D1 データベースの作成

LINE Harness がデータを保存するためのデータベースを作成します。

cd apps/worker

以下のコマンドの YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN 部分を、第3章で控えたトークンに置き換えて実行します:

CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" npx wrangler d1 create line-crm

実行すると、以下のような出力が表示されます:

✅ Successfully created DB 'line-crm'

[[d1_databases]]
binding = "DB"
database_name = "line-crm"
database_id = "xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx"

database_id の値をコピーしてapps/worker/wrangler.toml 内の database_id を置き換えます:

[[d1_databases]]
binding = "DB"
database_name = "line-crm"
database_id = "ここに表示された database_id を貼り付け"
📸 D1データベース作成コマンドの出力例

4.5 データベーステーブルの作成

データベースに必要なテーブル(データの入れ物)を作成します。

以下のコマンドの YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN 部分を置き換えて実行します:

CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" npx wrangler d1 execute line-crm --file=../../packages/db/schema.sql --remote

エラーなく完了すれば成功です。

4.6 シークレット(秘密情報)の設定

LINE のチャネル情報などを、安全な方法で Cloudflare に登録します。

以下の 4つのコマンド をそれぞれ実行します。各コマンドの YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN と値の部分を、ご自身のものに置き換えてください。

① チャネルシークレットの登録:

echo "YOUR_CHANNEL_SECRET" | CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" npx wrangler secret put LINE_CHANNEL_SECRET

② チャネルアクセストークンの登録:

echo "YOUR_ACCESS_TOKEN" | CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" npx wrangler secret put LINE_CHANNEL_ACCESS_TOKEN

③ API キーの登録(管理画面ログイン用):

echo "YOUR_API_KEY" | CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" npx wrangler secret put API_KEY

💡 YOUR_API_KEYご自身で決める任意の文字列 です。管理画面にログインする際のパスワードになります。英数字で8文字以上を推奨します(例: MySecureKey2024)。

④ チャネルIDの登録:

echo "YOUR_CHANNEL_ID" | CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" npx wrangler secret put LINE_CHANNEL_ID

4.7 WORKER_URL の更新

apps/worker/wrangler.toml をテキストエディタで開き、WORKER_URL の値を更新します:

WORKER_URL = "https://line-crm-worker.YOUR_SUBDOMAIN.workers.dev"

YOUR_SUBDOMAIN の部分を、第3章で設定したサブドメインに置き換えてください。

例: サブドメインが mycompany の場合 → https://line-crm-worker.mycompany.workers.dev

4.8 Worker のデプロイ

いよいよ LINE Harness のメインプログラムをデプロイ(設置)します。

apps/worker ディレクトリにいることを確認して、以下を実行します:

CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" npx wrangler deploy

「Successfully published」のようなメッセージが表示されれば成功です。

📸 Worker デプロイ成功時の出力

4.9 管理画面のデプロイ

次に、ブラウザからアクセスする管理画面をデプロイします。

cd ../web

環境設定ファイルを作成します。YOUR_SUBDOMAINYOUR_API_KEY を置き換えてください:

cat > .env.local << EOF
NEXT_PUBLIC_API_URL=https://line-crm-worker.YOUR_SUBDOMAIN.workers.dev
NEXT_PUBLIC_API_KEY=YOUR_API_KEY
EOF

管理画面をビルドします:

npx next build

ビルドには数分かかることがあります。

Cloudflare Pages にデプロイします。YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKENYOUR_ACCOUNT_ID を置き換えてください:

CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" CLOUDFLARE_ACCOUNT_ID="YOUR_ACCOUNT_ID" npx wrangler pages project create line-crm-admin --production-branch=main
CLOUDFLARE_API_TOKEN="YOUR_CLOUDFLARE_API_TOKEN" CLOUDFLARE_ACCOUNT_ID="YOUR_ACCOUNT_ID" npx wrangler pages deploy out --project-name=line-crm-admin --commit-dirty=true

デプロイが完了すると、管理画面の URL が表示されます(例: https://line-crm-admin.pages.dev)。この URL をメモしておいてください。

📸 Pages デプロイ成功時の出力と URL

5. LINE Webhook 接続

⏱ 所要時間: 約5分

Webhook(ウェブフック)とは、LINE でメッセージが送られたときに、その情報を LINE Harness に自動で送る仕組みです。

5.1 Webhook URL の設定

  1. LINE Developers Console を開きます:

    https://developers.line.biz/console/
    
  2. プロバイダー → チャネルを選択します

  3. 「Messaging API設定」 タブをクリックします

  4. 「Webhook URL」の欄に以下を入力します:

    https://line-crm-worker.YOUR_SUBDOMAIN.workers.dev/webhook
    

    YOUR_SUBDOMAIN はご自身のサブドメインに置き換えてください。

  5. 「更新」 をクリックします

📸 Webhook URL 入力画面

5.2 Webhook の利用をONにする

⚠️ 注意: これが最も見落としやすいポイントです

Webhook URL を設定しただけでは、Webhook は動作しません。「Webhookの利用」のトグルスイッチを必ず ON にしてください。 このトグルが OFF のままだと、LINE でメッセージを送っても LINE Harness にデータが届きません。

  1. Webhook URL のすぐ下にある 「Webhookの利用」 のトグルスイッチを ON にします
📸 「Webhookの利用」トグルスイッチの場所と ON の状態

5.3 Webhook の検証

  1. 「検証」 ボタンをクリックします

  2. 「成功」 と表示されれば、正常に接続されています

「失敗」と表示された場合は、第9章の トラブルシューティング を確認してください。

📸 Webhook 検証成功のメッセージ

5.4 自動応答メッセージの無効化

LINE のデフォルトの自動応答メッセージを無効にします(LINE Harness 側で応答を管理するため)。

  1. 「Messaging API設定」タブの中にある 「応答メッセージ」「編集」 リンクをクリックします

  2. 「応答メッセージ」「無効」 にします

  3. 「あいさつメッセージ」「無効」 にします

📸 応答メッセージとあいさつメッセージの無効化設定

6. 動作確認

⏱ 所要時間: 約5分

すべての設定が完了しました。実際に動作するか確認しましょう。

6.1 友だち追加テスト

  1. LINE Developers Console の 「Messaging API設定」 タブを開きます

  2. QRコード が表示されているので、スマートフォンの LINE アプリで読み取ります

  3. 友だちに追加します

📸 Messaging API 設定タブの QR コード

6.2 管理画面ログイン

  1. 管理画面の URL をブラウザで開きます

  2. API Key の入力を求められるので、第4.6章で設定した YOUR_API_KEY を入力します

  3. ログインします

6.3 友だち一覧の確認

  1. 管理画面の 「友だち」 ページを開きます

  2. 先ほど友だち追加した自分のアカウントが表示されていれば成功です

6.4 メッセージの送受信テスト

  1. スマートフォンの LINE アプリから、LINE 公式アカウントにテストメッセージを送ります

  2. 管理画面の 「チャット」 ページを開きます

  3. 送信したメッセージが表示されていれば、Webhook 接続は正常に動作しています

友だちが表示されない場合

⚠️ 注意: Webhook 設定前に友だち追加した人は表示されません

LINE Harness は、友だち追加時に LINE から送られる「follow イベント」を受け取ってユーザーを登録します。Webhook を設定する前に友だち追加していた方は、この follow イベントが送られていないため管理画面に表示されません。

対処法: ブロック → ブロック解除

  1. LINE アプリでその公式アカウントを ブロック します
  2. すぐに ブロック解除 します

これにより、follow イベントが再度送信され、LINE Harness に登録されます。既存の友だちにこの操作をお願いする必要はありません — Webhook 設定後に新しくメッセージを送ってくれた方は自動的に登録されます。


7. 管理画面の使い方

管理画面では、LINE 公式アカウントの顧客管理と配信管理を行えます。

ダッシュボード

アカウント全体の統計情報を確認できます。

友だち管理

LINE で友だち追加してくれたユーザーの一覧を管理します。

チャット

ユーザーとの 1 対 1 のメッセージのやり取りができます。

一斉配信

友だち全員、またはセグメントを指定してメッセージを一斉配信できます。

ステップ配信

友だち追加後に、決まったタイミングで自動的にメッセージを送る機能です。

自動応答

特定のキーワードに対して自動でメッセージを返す機能です。


8. 料金比較

LINE Harness の運用コスト

サービス プラン 月額料金 上限
Cloudflare Workers Free 0円 10万リクエスト/日
Cloudflare D1 Free 0円 5GB
Cloudflare Pages Free 0円 無制限
LINE Messaging API フリープラン 0円 200通/月
合計 0円

💡 友だち 5,000人規模 までは、Cloudflare の無料枠で十分に運用できます。

LINE メッセージ配信の料金(LINE 側の費用)

LINE Messaging API の配信数に応じた料金です:

プラン 月額 無料メッセージ数
コミュニケーションプラン 0円 200通/月
ライトプラン 5,000円 5,000通/月
スタンダードプラン 15,000円 30,000通/月

他サービスとの料金比較

サービス 月額料金(最安プラン) 備考
LINE Harness 0円 Cloudflare 無料枠で運用
Lステップ 2,980円〜 スタートプラン
エルメ 10,780円〜

LINE Harness は、自社で Cloudflare にデプロイして運用するため、サービス利用料がかかりません。ただし、LINE 側のメッセージ配信数に応じた費用は別途発生します(上記の LINE メッセージ配信料金を参照)。


9. トラブルシューティング

セットアップ中に起こりやすい問題と解決方法をまとめました。


❌ LINE Developers Console にログインできない

症状: ログイン画面で認証情報を入力してもエラーになる

原因: LINE 公式アカウントの認証情報でログインしようとしている

解決方法: LINE Developers Console には 個人の LINE アカウント でログインします。公式アカウントの管理画面 (manager.line.biz) とは別のサービスです。


❌ 既存の LINE 公式アカウントが LINE Developers Console に表示されない

症状: プロバイダーを作成したが、既存の LINE 公式アカウントのチャネルが表示されない

原因: LINE Developers Console 側から紐づけようとしている

解決方法: LINE Official Account Manager (manager.line.biz) を開き、該当アカウントの設定 → Messaging API → 「Messaging API を利用する」から操作します。紐づけは Official Account Manager 側からのみ可能です。


❌ チャネルアクセストークンの発行ボタンが見つからない

症状: チャネルの設定画面にアクセストークン発行ボタンがない

原因: 「チャネル基本設定」タブを見ている

解決方法: 「Messaging API設定」 タブに切り替えて、ページの 一番下 までスクロールしてください。「チャネルアクセストークン(長期)」のセクションに「発行」ボタンがあります。


❌ デプロイ時に「サブドメインが設定されていない」エラー

症状: npx wrangler deploy 実行時にサブドメイン関連のエラーが出る

原因: Cloudflare の workers.dev サブドメインが未設定

解決方法: Cloudflare ダッシュボード → Workers & Pages → 概要ページでサブドメインを設定してから、再度デプロイしてください(第3.2章参照)。


❌ D1 データベース作成時にエラーが出る

症状: wrangler d1 create で権限エラーが表示される

原因: Cloudflare API トークンに D1 の編集権限がない

解決方法: Cloudflare の API トークンを再作成します。「Edit Cloudflare Workers」テンプレートに加えて、アカウント → D1 → 編集 の権限を追加してください(第3.4章参照)。


❌ デプロイ後に Webhook 検証が失敗する

症状: LINE Developers Console で Webhook URL を設定し「検証」を押すと失敗する

原因(複数の可能性):

  1. Webhook URL のスペルミス
  2. Worker のデプロイが完了していない
  3. account_id が正しくない

解決方法:

  1. Webhook URL が https://line-crm-worker.YOUR_SUBDOMAIN.workers.dev/webhook の形式になっているか確認
  2. npx wrangler deploy を再度実行してデプロイが成功しているか確認
  3. wrangler.tomlaccount_id が正しいか確認

❌ Webhook URL を設定したのにメッセージが届かない

症状: LINE でメッセージを送っても管理画面に表示されない

原因: 「Webhookの利用」トグルが OFF になっている

解決方法: LINE Developers Console → Messaging API設定 → 「Webhookの利用」トグルを ON にしてください。URL を設定しただけではトグルは自動的に ON にはなりません。


❌ 友だち追加しても管理画面に表示されない

症状: LINE で友だち追加したのに、管理画面の友だち一覧に出てこない

原因: Webhook 設定前に友だち追加している

解決方法: LINE アプリでアカウントを ブロック → ブロック解除 してください。これにより follow イベントが再送信され、LINE Harness に登録されます。


❌ 既存サービス(Lステップ等)が動かなくなった

症状: LINE Harness に切り替えた後、Lステップやエルメが動作しなくなった

原因: Webhook URL は1つしか設定できないため、LINE Harness の URL に書き換えたことで既存サービスへの通知が停止した

解決方法: LINE の Webhook URL は1つの URL しか設定できません。既存サービスに戻す場合は、Webhook URL を元のサービスのものに戻してください。LINE Harness と他サービスの同時利用はできません。


10. 次のステップ

セットアップお疲れさまでした! LINE Harness が稼働したら、以下の機能を活用してみましょう。

ステップ配信の設定

友だち追加後に自動でメッセージを送るシナリオを作成しましょう。

リッチメニューの活用

LINE のトーク画面下部に表示されるメニューを設定しましょう。

タグとセグメントの活用

ユーザーにタグをつけて、属性ごとにグループ分けしましょう。

自動応答の設定

よくある質問に自動で返答する設定を作りましょう。


お問い合わせ

セットアップでお困りの際は、以下をご確認ください:


このマニュアルは LINE Harness のセットアップガイドです。LINE および Cloudflare の仕様変更により、画面や手順が異なる場合があります。